宝石投資について考えてみる

色々な投資、節約

いきなり問題です。アイキャッチの宝石は何でしょう?(超難問、答えは後で)

以前に金貨の投資についても考えてみました。今回は宝石投資についても考えてみたいと思います。

これも一応素人の意見としてみてください。ちなみにmomijiは石超大好き人間です。石屋さんになるか医者になるか、迷って安全策をとってしまった愚か者です。だからこそ暮らしていけているのかもしれませんが‥

さて、宝石は身に着けて楽しむ以外に、資産防衛の意味で持つ方もいます。「ルビーを身に着けておき、何かあったら売る」といったことは、昔から行われています。これを投資(資産保全)として応用することはできそうでしょうか?

とりあえず現在の答えは‥宝石大好きだったらやってもいいんじゃね?といったところです。

ピンクユークレース

メリット、デメリットを考えてみましょう。

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古典的宝石(貴石)

一般的に有名な宝石としては、ダイヤモンド、ルビー、エメラルド、サファイヤがメジャーと思われます。

①ダイヤモンド

言わずと知れた知名度ナンバー1?です。ダイヤモンドは大昔、インドの王侯貴族が持つ石でした。高温高圧環境が続いて初めて生成されます。

さて、ダイヤモンドは、「人間が頑張って掘ってみたら、意外といっぱい見つかった」というのが現状です。デビアス社が寡占をしていたことで、価格が安定していました。

最近価格の安定が崩れてきた可能性があります。在庫の問題、寡占が崩れつつあること、人工ダイヤの台頭です。近年人工ダイヤの質が良くなり、天然と鑑別できなくなってきているようです。

高価な石には違いありませんが、「普通のダイヤモンド」では投資としては微妙かもしれません。

資産価値があるとされていたのは最低1カラット以上の良品(これも崩れつつあり‥)。もしくは貴重な色です。ピンクダイヤモンドは枯渇してきているようで、入手するならこれが良いかも!でもすでに高いんですよね。

もちろん結婚指輪はプライスレスですが、デビアス社の戦略でもあります。資産価値を出そうと思えば、めちゃくちゃ高額なものを手にする必要がありそうです。ちょっとコスパ悪いかな?

ダイヤモンドの結晶

②ルビーとサファイア

ルビーとサファイヤはどんな石かご存じでしょうか?どちらも共に酸化アルミニウムです。窓の桟と同じやんけ!

この2つの宝石は、共に過去から珍重されてきました。世界的に人気があります。

ルビーは、クロムが混んずることで、赤い発色となります。サファイヤは、鉄が混ざることで、ブルーの発色になります。ここで、クロムは希少、かつアルカリ性の地質に多く含まれます。ルビーは酸性岩とアルカリ性岩の接触変性帯でしか産生されないことになり、サファイヤより圧倒的に希少なものになります。

ルビーは赤色なのに対し、サファイヤは様々な色があるのも、クロムが混ざっていないものはすべてサファイアとされるからです。

ルビーの方がサファイヤより圧倒的に希少であことから、資産保全の対象となるのはルビーが有力になります。

ルビーは、熱加工されていない、赤みが深く、透明感があるものが価値が高いとされています。

人工の石もあり、だまされる可能性を秘めています。

②エメラルド

エメラルドは、ベリルという鉱物で、ベリリウムの化合物です。鉱物としてはアクアマリン(青色)、ゴッシェナイト(透明)、グリーンベリル(薄緑)などと同じものとなります。

エメラルドもクロムが混ざることで、濃い緑色の発色となります。ルビーと同様に接触変性帯でのみ産出するため、希少性が他ベリルと比べて圧倒的です。

アクアマリンは、その辺の山を歩いている際、よく見ると時々岩の中に挟まっていますよ。結晶化するには晶洞内で成長する必要があります。

希少性から、資産価値としてはエメラルドが他のベリルを圧倒します。濃い緑色で透明なものが好まれます。

ただ、色をしみ込ませたものや、薄いエメラルドを張り合わせて作ったジュエリーなどがあります。見抜けずに高値で買ってしまうと最悪でしょう。

④他

アレキサンドライト、ヒスイ、オパールも貴石として考える方もおり、貴石の定義は明確でなくなってきています。

アレキサンドライトは産出量に比べ、市場に出るものがかなり多いと言われています。天然と偽って人口のものが出ていると考えられています。カラーチェンジする最も有名な宝石で、コレクター垂涎の的です。

ヒスイは(個人的に)あまりよくわかりません。中国の玉は実は軟玉でネフライトを指します。ヒスイは硬玉です。ヒスイも高価であり、色をしみ込ませた偽物が存在します。資産保全の対象としてはよくわかりません。

オパールは日本人が特に好む石です。momijiも大好きです。ブラックオパールで赤い遊色が出るものが高価とされています。オパールは唯一結晶を持ちません。いわゆるシリカゲルです。水分を上手に抜いて宝石にしますが、環境の変化に弱い石となります。

自分で採った日本産のオパール。水中保存。momijiの宝物です。実際はもっときれいです。
エチオピアオパールのルース。これも実際はもっときれい。水抜きされて作られます。

半貴石

貴石以外で、トパーズやアクアマリン、トルマリン、ガーネットなど、きれいでジュエリーに加工されるものが半貴石と言われていました。

一般的に貴石より安く、入手し易いものが多いです。しかし色々なバリエーションがあり、上の貴石をしのぐ高価なものもあります。

近年は、半貴石という若干バカにしたような名称ではなく、色石と表現されることが多いようです。

色々な石をそろえるには、良いコレクターズアイテムでしょう。

色石の投資は「皆が好む石、珍しいもの、流行っているもの」をそろえる必要があり、好きでなければできないのではないかと考えます。

ライラックスピネル

レアストーン

レアストーンと言われる宝石たちが数多く存在します。

とりあえず思いつく限りざっとあげると、ベニトアイト、レッドベリル、アウイナイト、ペッツォタイト、パライバトルマリン、ユークレース、フォスフォフィライト、ターフェアイト、ムスグラファイト、ジェレメジェバイト、グランディディエライトなどなど珍しい石は限りなく?存在しています。

どれも激しく高いですよ。どれも上の貴石をしのぐほどの高価なものばかりです。

コレクター垂涎の的です。

  • ベニトアイト;最後のブルーと呼ばれる。アメリカ産ですでに閉山。
  • レッドベリル;赤いエメラルド、アメリカ産ですでに閉山。
  • アウイナイト;深い青。ドイツのみで採掘。アフガニスタンでも採れる?
  • ペッツォタイト;ピンク。ラズベリルとして発見。別の鉱物であると判明。希少。
  • パライバトルマリン;ネオンブルー。本家はブラジル産だが、アフリカでも発見。似た色がアフガニスタンでも産出。
  • ユークレース;基本は淡いブルー。南米とジンバブエで産出。
  • フォスフォフィライト;ネオングリーン。燐の鉱山で産出、世界で1っか所のみ。閉山間近。超高額。
  • ターフェアイト;カットされたスピネルの中から違う鉱物として発見。
  • ムスグラファイト;ターフェアイトの中からさらに発見。
  • ジェレメジェバイト;淡いブルー。メインはナミビア産。
  • グランディディエライト;深いグリーン。マダガスカルで発見。宝石質は希少。

どれもこれも高額です。

しかし「珍しい石」は他にも数多く存在しています。①人気が出て初めて高額になること。②どこかで大量に見つかってしまうと暴落する可能性があること。がネックです。

個人的にはこのセクターの石が好きです。

レアな状態が続いたり、絶産、閉山となると価値が上がる可能性が高いです。

パライバトルマリン

原石(結晶など)とカット石(ルース)

どちらもファンがいます。momijiは自然の結晶形が好きで、原石(結晶)が好きです。

ルースになった水晶
momijiが掘った日本産水晶

興味の方向性によって、同じ石を見た時にも注目点が違ってきます。

結晶が好きな人たちは全体の形、表面の照りを重視します。特に頭部分が欠けていると価値を見出しにくくなります(超希少な石は別ですが‥)。内部のインクルージョンは時として価値を上げる対象になります。

長野県産の水晶、内部のインクルーションが美しい

反対にルースが好きな人は、純粋さ重視します。いくら結晶の形が綺麗でも、きれいなカット石にならなければ意味がありません。中にインクルージョンが入ると価値を見出さなくなります(ルチルクオーツの様に価値が上がる場合もあります)。

結晶よりもルースになっている方が管理、持ち運びは楽と思われます。

市場

手に持っている宝石は、どうやって換金すれば良いのでしょうか?

一旦買った宝石はなかなか売れません。今までは、質屋や買取専門店などで買ってもらうしかなかったのが現状でしょう。この際、ジュエリーは通常貴金属部分にしか値が付きません。

相当良いルースで、鑑定書などがあって初めて石が評価されることになります。ほとんどの人は宝石を鑑定できません。買うのは容易だが、売るのは大変そう。これは金地金以外の現物投資の大きな欠点でしょう!

しかし、最近世界は大きく変わりました。そう、自分で売れば良いのですよ。

メルカリなどフリマサイトが多数存在します。今まで開かれていなかった販路があります。実はmomijiもメルカリをしています。

しかし買うのは絶対「原石」です。原石は形などで本物かどうか基本的わかります(産地偽装は可能)。しかしルースは違います。本物かどうかがわからないのです。海外フリマサイトも怪しいルースが多数出品されています。

アイキャッチ画像の答えはここで。

正解はアフガナイトでした~。これがわかった人がいれば、その人は石に狂ったおかしな人に認定します。

ルースは「おそらく本物」と言えるものは多くありますが、絶対本物と言えないのがつらい!メルカリの皆さんの出品も「〇〇のお店で買いました」などと書かれていますね。明らかに「お買い得」というルースも売れ残ったりしています。「信用できない」これがルースの一番の欠点でしょう。鑑定書があるものを買わなければいけませんね!?

ルースはジュエリーとして加工しやすいというメリットもあります。ルースの方が購買層は広いのではないでしょうか?

というわけで?momijiは原石中心に集めていくわけです(ルースも買いますが)。ただ、鉱物の結晶はかさばるんですよね。壊れやすい場合もあります(輸送が困難)。

石をどこで買うか?これも大きな問題です。momijiの個人的な意見ですが、最低でもミネラルフェアなどで購入すべきと考えています。宝石屋さんは、一般に「ツーソンショー」で石を入手されています。2月にアメリカのツーソンで、町が1つ宝石の街になります。個人で行くと旅費が高い。いつか行ってみたいのですが‥

ミネラルフェアに参加していると、宝石屋さんが仕入れに来ています。まだ市場の最末端ではないことがわかります。

アンティークコイン投資との違い

宝石は自然から採掘されるものです。アンティークコイン(他には骨董品など)は人が作ったものです。アンティークコインなどは絶対に数が増えないことが資産性を産んでいます。骨董品も同様です。似たものを作って贋作になるだけですしね。

しかし宝石は、新しい産地が発見された場合、価値が一気に変わってしまうことがあり得ます。古典的な宝石はまだ安定していると思われますが、ことレアストーンとなるとそうはいきません。レアでなくなってしまえば価値が暴落する可能性もあるのです。

したがって、レアストーンに対する投資は賭けに近くなるのではないでしょうか?

偽物などがあり得るのはアンティークコインと同じでしょう。ルースに関しては、信頼できるところで購入することが絶対条件とおもわれます。

最後に

自分の趣味の範疇でもあり、長々と書いてしまいました。

結局「石」はコレクションをして眺めて楽しんで、全く価値を棄損せずに子供に受け継げることではないか思います。

自分が楽しいと思えるものを買う時に、少し資産性を考える程度がちょうどよいのではないでしょうか?

(momijiはセミリタイヤできれば石屋さんをしたいと思っていますが‥)

岐阜県産のファントム水晶

上の水晶がmomijiを石に狂わせてくれた元凶です。掘り当てた時にアドレナリンがジャバジャバ出ました。最高の美しさ。

下の写真が家の地べた転がる宝石です??

キャッツアイ!!

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